「デザインはパワーポイントで作ったんですが、そのまま印刷できますか?」
こういったご相談をいただくことがあります。
普段から使い慣れたソフトでデザインを作るのは自然な発想ですし、見た目もそれなりにきれいに仕上がりますよね。ただ、看板やポスターの印刷データとしては、残念ながらそのままでは対応が難しいケースがほとんどです。
今回はその理由を、できるだけわかりやすくご説明します。
Excelとパワーポイントはもともと「書類を作るソフト」

ExcelやパワーポイントはMicrosoftが提供する優れたソフトですが、もともとの用途は「書類の作成」や「プレゼンテーション」です。
画面上で見やすく表示することを前提に設計されており、印刷物の製造工程には対応していません。
一方、看板やポスターの印刷データに使われるのは、IllustratorやPhotoshopといったデザイン専用ソフトです。
これらは最初から「印刷物を作ること」を目的として設計されており、構造がまったく異なります。
具体的に何が違うのか
解像度の扱い方が違う
Excelやパワーポイントは、画面表示を前提としているため、解像度の概念が印刷とは異なります。
画面上ではきれいに見えても、実際に印刷すると文字や画像が粗くなってしまうことがあります。
印刷には一般的に350dpi以上の解像度が必要ですが、これらのソフトではその基準を満たしたデータを出力することが構造上難しいのです。
サイズの精度が違う
パワーポイントのスライドサイズは「画面比率」をもとに設定されており、実際の印刷サイズ(mm単位)と一致しないことがあります。
「A4サイズで作ったつもりが、印刷するとサイズがずれていた」というトラブルの原因になります。
フォントや色が環境によって変わる
ExcelやパワーポイントのデータはPCの環境に依存しているため、別の環境で開くと、フォントが置き換わったり、色味が変わったりすることがあります。
印刷会社でデータを開いたときに、意図したデザインと異なる状態になってしまうリスクがあります。
塗り足しの設定ができない
印刷物には断裁時のズレに備えた「塗り足し」が必要ですが、Excelやパワーポイントにはこうした設定がありません。
塗り足しがないと、端に白いフチが出てしまうことがあります。
では、どんな形式が使えるの?
印刷データとして使いやすい形式は以下の通りです。
Illustrator(AI・EPS形式)
看板・ポスター・チラシなど、印刷物全般に最もよく使われる形式です。サイズ・解像度・塗り足しをすべて正確に設定できます。
Photoshop(PSD形式)
写真を多く使うデザインに向いています。解像度の設定も印刷基準に合わせられます。
PDF(印刷用設定のもの)
上記のソフトから書き出した印刷用PDFであれば、対応できる場合があります。パワーポイントから書き出したPDFは、解像度や色の問題が残るため対応が難しいケースがあります。
「パワーポイントしか使えない」という場合は
デザインの内容によっては、パワーポイントのデータを参考にしながら、こちらで印刷用データを作り直すご提案ができる場合もあります。まずはお気軽にご相談ください。
まとめ

ExcelやパワーポイントがNGな理由をまとめるとこの4点です。
- 解像度が印刷基準を満たせない
- サイズの精度が印刷に対応していない
- フォントや色が環境によって変わるリスクがある
- 塗り足しの設定ができない
「手元にあるデータが使えるか確認したい」という方は、注文前にお気軽にご相談ください。

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