木目や金属調のシートを壁やドアなどに貼ったり、床を石目に変えたりと、オフィスや自宅の装いに活躍するのがダイノックシートです。

貼るだけで雰囲気を大きく変えられることから重宝されますが、一度貼った場所には重ね貼りできるのでしょうか?
ここでは、模様替えなどにも役立つダイノックシートの重ね貼り、その可否についてご紹介します。

ダイノックシート(ダイノックフィルム)の製造会社が重ね貼りに太鼓判

ダイノックシートはアメリカの企業3M(スリーエム)社の商品名「ダイノックフィルム」の通称です。

製造している3M社のマニュアルによると、ダイノックフィルムを重ね貼りする際は、フィルムの表面に3MプライマーDP-900N3を原液のまま薄く均一に塗って、十分に乾燥させれば重ね貼りが可能となっています。

この3MプライマーDP-900N3は、基材に塗ってフィルムの接着性を高める接着液で、ダイノックフィルムの重ね貼りの他にも、塩化ビニル鋼板やプラスチック、モルタル、木材などにフィルムを貼るときにも効果があります。

また、ダイノックシートではなく、カッティングシートを水がかかる場所や曲面のある場所に貼るときも、下地として使うと効果を発揮します。

注意点は、下地の色や防火材料にならないこと

ダイノックフィルムを重ね貼りした場合、上から貼ったシートの色が薄い場合、下地の色が透過してしまい、上のシートが本来の色とは違った色味に見えることがあります。

また、フィルムに防火性能があっても、重ね貼りをした場合は防火材料にはならないと3M社のマニュアルに記されています。

重ね貼りすることで模様替えなどが気軽にできる

重ね貼りが可能なので、木目から石目、石目から金属風などの模様替えが気軽にできます。
また、万が一リフォーム後に気が変わっても、コストさえかければ、違う柄を選んで再度貼り付けることも可能です。

ただし、文字や絵柄などを浮き彫りにしたエンボスの場合は重ね貼りがしにくかったり、重ね貼りそのものができない場合があるので気をつけて下さい。

それでも、ほとんどの場合、ダイノックシートの重ね貼りは可能なので、貼った柄が気に入らなければ重ね貼りも検討してみると良いでしょう。

 

参考:
http://multimedia.3m.com/mws/media/1036147O/din-162-h-di-noc-film-installation-manual-pdf.pdf