ダイノックシートは、建材業界にとっては一般的なもので、装飾に欠かせない材料となっています。
しかし、一般的には馴染みがないという方もいらっしゃるでしょう。
場合によっては、ダイノックシートとクロスを勘違いしている方もいるかもしれません。

そこで、今回はダイノックシートの特徴、そしてクロスとの違いについてお届けします。

装飾には欠かせないダイノックシート

ダイノックシートとは、壁やドアなどに貼る化粧フィルムの一種で、木などの素材に近づけた粘着剤付の印刷化粧フィルムです。
化粧フィルムの正式名称は硬質塩ビタックシートと呼ばれますが、あまり使用されることはありません。
ダイノックシートは、住友3M社の商品名でもあります。

ダイノックシートを貼ることにより、木や石などの素材を再現することが可能になります。
その為、建具などにとどまらず、家具や建造物の外構においても十分に存在価値を高めることが可能です。
建築業界や装飾においては欠かせない材料ですね。

バリエーション豊富なダイノックシート

他の壁紙よりもはるかに耐久性に優れるダイノックシートは、あらゆる場面で幅広く使用されています。
キッチン回りなどの建材関係はもちろん、車体にも使用されています。
見る角度によっても表情が異なり、リアルな質感を表現することができます。

さらに、耐候性も高いので、屋外でも使用することが可能です。
素材の劣化が少なくメンテナンスも手軽なため、少ないコストで美しさを長持ちさせることができます。

ダイノックシートとビニールクロスの違い

ダイノックシートと比較する材料として、ビニールクロスがあります。
ビニールクロスは、建物内部において、石膏ボードや合板を下地にし、その上から貼っていく材料です。
その為、石膏ボードなどの下地材の精度、もっと言えばそのさらに下地となる木材・鉄骨・鉄筋コンクリート下地の精度によって、出来栄えが左右されます。

それに比べ、ダイノックシートは、下地の面が奇麗でなくても精度を保つことが可能です。
下地の精度によらないので、家具や机などのインテリアにおいても活躍することができます。

ビニールクロスは種類も豊富で、施工がしやすい特徴から施工費も抑えることができます。
そのため住宅の壁紙として主流ですが、合成製品のため、ダイノックシートのようなリアルな質感を出すことが難しくなっています。