クリニック・医院でも看板のデザインは重要?来院につながる看板とは
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「スキルがあっても来院者が増えない」「来院者の集め方がわからない」などクリニックを運営する医師なら、このような悩みがあるのではないでしょうか?
治療のスキルは学校で学べますが、来院者の増やし方を知っている医師は少ないでしょう。しかしクリニックへの来院数は、看板のデザイン次第で変わることもあります。
ここではクリニック・医院での看板の重要性や医療公告への規制、デザインに必要な3つのポイントなどを紹介します。
■クリニック・医院の看板はデザイン次第で来院数が変わる?
最近では歯科医院、内科、眼科などといったクリニック・医院の競争は激しく、とくに歯科医院の数はコンビニエンスストアの件数を超えているといわるほどに増加しています。
その中で患者がどのクリニックに通うか検討するには、クリニック・医院の外観や看板、ホームページなどを確認してから判断することになるでしょう。
そのためクリニック・医院が看板に力を入れてアピールすることも、来院者を集めるために重要なポイントとなります。例えば何科であるか看板にわかりやすく表記する、看板の色味やデザインを親しみやすいものにするといったことでも大きく印象が変わります。
とある病院では看板をリフォームすることで、前年と比べて来院者数が+180%となりました。まさに看板の重要性を感じられる事例です。
しかしアピールできる看板にしたいと思っても、クリニックや医院には看板の内容に規制があるため、どんなデザインでもいいというわけではありません。
厚生労働省の医療広告ガイドラインによると、以下のような広告が禁止されています。
◇医療広告ガイドラインで禁止される項目
・ウソの広告
例:治療が100%成功する安全な手術です→医学上、ぜったいに安全な手術などはありえないためNG
・権威性を使った広告
例:タレントの●●さんも治療したクリニック→来院者に対して、ほかのクリニック・医院よりも優れているような誤解を与えて誘導させる広告はNG
・誇大広告
例:当医院は●●県知事の許可を得ています→すべての病院で開設する際に許可が必要であることを、あたかも特別な許可を得たかのように強調することはNG
このほかにも、医療広告ガイドラインでは詳細に禁止項目を記載しています。
クリニック・医院では、この医療広告ガイドラインを守りながら来院者数を増やさなければいけませんので、確認しておきましょう。
■クリニック・医院の看板に入れたい内容
クリニック・医院の看板には、第一に「クリニック名」が必要不可欠です。
また看板には「診察科目」を入れることも忘れないようにしましょう。例えば「●●医院」だけではどのような病院なのかわかりません。しかし「●●クリニック 耳鼻科・内科」とすれば、患者に「耳や鼻が悪いときや風邪のときなどに見てもらえる」といった印象を与えられます。
さらに診療内容も記載するとよりわかりやすい看板になります。例えば「腰痛予防」という看板では診察できる内容があいまいです。それが「針治療やカイロプラクティックに対応」という看板であればどういった治療を施してくれるのかがわかり、来院につながりやすくなります。
■清潔感・安心感を与えられるデザインとは
クリニック・医院の印象として「清潔感」があることは非常に大切です。そして患者が「このクリニックなら通いやすい」と思えるような、「安心感」も与えられると来院数の増加につながりやすくなるでしょう。
そのため看板も「清潔感」「安心感」を与えるデザインを意識するのがポイントです。
ここからは、清潔感・安心感を与える看板に必要な「配色」「フォント」「ロゴ」を解説します。
◇配色
配色はさまざまな印象を与えるうえで重要な要素の一つとなります。例えば、さわやかで清潔感のある印象を与えたいなら「ホワイト」や「ブルー」といった配色、子ども向けのクリニックでは、かわいらしい「ピンク」や元気のある「オレンジ」といった暖色を使用するなどです。
クリニック・医院がどういった印象を与えたいかによって配色を変えましょう。
◇フォント
クリニックや医院の看板はフォント選びも大切な要素になります。なぜならフォントを変えるだけでも、看板の印象がシャープになったり柔らかくなったりとガラッと変わるからです。
例えば産婦人科医院では丸型のフォントにすれば、女性が訪れやすい印象になります。
◇クリニック・医院のロゴ
クリニックや医院によっては看板にロゴを入れていないところもありますが、現在ではロゴを入れているクリニックが多くなっています。なぜならロゴを入れることによって、クリニックのイメージが決まりやすいからです。
小児科などではかわいいタヌキやウサギが書かれたクリニックのロゴがあれば、お母さんは「子どもにやさしい病院」だと感じることができるでしょう。
■まとめ
クリニック・医院では、看板のデザインも来院者数を左右する要素の一つだといえます。何科なのか、どのような雰囲気のクリニックかが伝わる看板を作ることができれば、新規やリピーターの患者は増加するでしょう。
しかしウソやおおげさな看板は厚生労働省の医療広告ガイドラインに引っ掛かるため、注意が必要です。
ぜひ医療広告ガイドラインを確認して、クリニック・医院にぴったりの看板を製作しましょう。