色々な場所に貼られているダイノックシートは、木目や石目、メタリック、単色など、様々な柄で生活空間やオフィスなどの雰囲気作りに活用されています。

ダイノックシート自体は3M(スリーエム)社の製品「ダイノックフィルム」の事で、塩化ビニル樹脂(塩ビ)から作られた塩ビシートですが、オレフィンシート・リアテック・カッティングシートとはどのような違いがあるのでしょうか?

ここでは、それぞれの特徴や違いなどについてご紹介します。

プラスチック由来で環境に優しい「オレフィンシート」

プラスチックのポリエチレン(PE)やポリプピレン(PP)というオレフィン系に属する素材を使って作られたシートです。
炭素と水素からなる炭化水素の二重結合体であり、焼却時には水や二酸化炭素などに分解され、ダイオキシンや塩化水素ガスなどの有害物質がほぼ発生しないという特性があります。

耐久性が高く、フローリングのシートやドアや壁、家具などに使われます。

サンゲツのブランドで、幅広い商品ラインナップの「リアテック」

壁装材や床材など、インテリアデザイン関連の製品を扱う株式会社サンゲツの、建築内装を始めとした扉や柱、家具などに使えるシートがリアテックです。
塩化ビニル樹脂を原料とした製品で、天然木そのもののような質感を実現したリアルウッドや、キラキラやギラギラとした金属の光沢感を表現したメタリックシリーズなど、柄のデザインが豊富です。

壁や床、ドアなど様々な場所で使え、抗菌・防かびを施した商品はバスルーム内のリフォームにも使えます。

250種類以上が揃う「カッティングシート」

カッティングシートは、塩化ビニル樹脂製の薄いシートであり、株式会社中川ケミカルの登録商標です。
その名の通り切り分けて使うことを前提に作られた装飾シートで、看板やドア、車、窓ガラスなどに貼り付けてある切り文字は、カッティングシートから切り出されたものです。

レギュラーシリーズやメタリック、透明色、蛍光などバリエーションが豊富で、約250種類以上が揃います。

それぞれのシートとダイノックシートとの違いとは

塩化ビニル樹脂から作られるダイノックシートと、PEやPPから作られるオレフィンシートは素材が異なります。
3M社の製品であるダイノックシート(ダイノックフィルム)とオレフィン系素材で作られた製品の総称であるオレフィンシートとの比較は難しいですが、共通点は耐久性に優れ、床や壁などの装材として使用する点です。

同じ塩ビから作られているダイノックシート(3M社)とリアテック(サンゲツ)は多彩な製品ラインナップがあり、特徴もそれぞれです。

また、ダイノックシートとカッティングシートも同じ塩ビシートですが、やや厚みがあり木目や石目などの幅広い柄があるダイノックシートに対し、カッティングシートは薄く色のバリエーションが豊富です。
ダイノックは壁や床などのインテリアがメインで、カッティングシートは看板や車、窓ガラスなどの装飾が主になります。

それぞれのシートとダイノックシートのコスト面での比較は、使用する場所や使用目的に応じて比べて下さい。
各シートにはそれぞれの利点や特徴があるので、比べることで使用するべきシートが見えてくるでしょう。