LED看板はLEDを用いて電飾を施した看板のことです。
現状ではあくまでも電飾を施した看板という扱いになります。
これまでの電飾看板の光源であった電球に比べて長寿命で、また小さいのでさまざまな形のものを作ることができます。
一方で事業として導入した場合には減価償却と法定耐用年数に従って税務処理をする必要があります。

形状によって変わる減価償却

LED看板といっても普通の看板と変わりません。
そのため税制上の減価償却は通常の看板のものが適用されることになります。
看板の減価償却は「看板・広告器具」に分類され、その中では「看板、ネオンサイン、気球」で3年と定められています。
ただし「マネキン人形や模型」は2年、「その他のもの」で主として金属製のものは10年、その他のものは5年となっています。
通常の看板に電飾を施した程度であれば3年という解釈ができますが、何かの形をしたものは2年という解釈もできます。

いずれにしてもLED看板の減価償却を設定するに当たってはその形状が問題になります。

法定耐用年数は減価償却の分類に準じる

一方でLED看板の法定耐用年数は減価償却の分類に準じることになります。
つまり、通常の看板であれば電飾を施したものでも3年ということになります。
また、何かの形を模したりしている看板の場合には2年ということになります。
さらにこれらに分類しないようなもので主に金属で作られているものは10年、それ以外のものは5年です。

一方で法定耐用年数はあくまでも税制上の問題であり、ものの耐用年数とは異なります。
LED看板の場合にはLEDを用いていますが、LEDの寿命は4万時間とされているので、つけっ放しで4年から5年程度が耐用年数といえます。

また、LED看板の減価償却に関しては、その形状や設置場所によって変わってきます。

通常の看板であればLED看板であっても3年という扱いにできます。
しかし、ビルの側面に設置する突き出し看板などは建物附属設備と見なされ18年です。
一方で埋め込み式の自立看板やロードサインなど、また塔屋看板は構築物となるので耐用年数は20年です。

いずれにしてもいつでも移動したり撤去したりできるような看板に関しては3年という扱いになります。

一方でこれらの耐用年数は必ずしも寿命とは直結しません。
一般にLEDの寿命は4年から5年程度ですので、このため通常の看板であれば3年は優に超過しますが、一方で付属物や構築物の場合には18年から20年ですので、途中で修理などが必要になることも、頭に入れておきましょう。