看板に使われる素材、材質としては、プラスチックのアクリル板と塩ビ板があげられます。
それぞれ、看板に適した特徴や理由があり、看板を選ぶ時にどちらが良いのか迷うこともあるので、ここで看板選びのアドバイスとして、それぞれの違いについてまとめます。

透明度が高くデザイン性に優れるアクリル板

合成樹脂であるアクリル樹脂は一般的にアクリルと呼ばれています。
透明性に優れるアクリルは、ビジュアルが大事な看板としては大きなメリットのある素材です。

乳白色半透明(乳半)で使う場合は、LEDの内照式にすれば光をよく拡散する電飾看板(行灯看板)として使え、昼と夜で雰囲気の異なる看板にしたり、夜の風情に合わせた看板にできます。
また、透明な状態で見栄えを良くしたり、カラーアクリルを使用することもできます。

アクリルは硬度は高いですが、強く擦ると表面が曇ったり、弾力性が低いために割れる時は大きくひび割れます。
酔客が多く、看板に大きな衝撃が加わる可能性の高い場所では、破損を考慮に入れる必要があります。

また、薄く加工することが難しく、紫外線で黄ばんでしまうというデメリットもあります。

加工がしやすく形や薄さで勝負する塩ビ板

塩化ビニル(クロロエチレン)を重合した合成樹脂がポリ塩化ビニルで、塩ビという通称が一般的です。
柔らかくて割れにくいために加工がしやすく、薄いフィルム状から板状まで様々な状態で使用することができます。

透明度は低いですが、店舗の前面上部などで見かける凹凸のある大きな看板は、塩ビを使用しているものが多くなっています。

また、塩ビのシートに印刷をして、それをアクリル板に貼り付ける看板もあります。

アクリル板と塩ビ板の違い

透明度ではアクリル板>塩ビ板、加工のしやすさではアクリル板<塩ビ板、価格面(コスト面)ではアクリル板<塩ビ板という違いがあります。
また、アクリルは接着が難しいので、形をユニークなものにしようとすると塩ビ板が向いています。

以上が看板の素材としてよく使われるアクリル板と塩ビ板の違いです。
どちらにも良い点悪い点があるので、その点を考慮して最適な素材を選んで下さい。