看板と標識はどのような点が違うのでしょうか。
ふたつを分ける明確なルールはあるのか、それぞれの特徴を交えて紹介します。

宣伝や広告、誘導が目的の看板

看板は主に一般的な企業や個人の、宣伝や広告のために使われます。
文字や写真、イラストを使って掲示することで、見る人に商品やサービス、お店の存在そのものをアピールします。
他にも順路や避難路への誘導や、注意喚起を促しているものも看板の役割といえます。

看板には特定の形や色、大きさ、材質というものはなく、自治体の条例や許可に沿って設置します。
一部自治体、特に京都市では規制が厳しく、看板のような屋外広告物を都市の景観を形作る重要な要素として、独自の条例を制定しています。

また看板は、消火栓看板のようなごく一部の例外を除いて、公道に設置することはできません。

円滑化、注意喚起などが目的の標識

標識は利用者に必要な情報を提供することで事故を未然に防ぐための規制や、危険箇所の注意喚起、指示や案内による交通の円滑化を目的に設置されています。
一般的によく目にする道路標識の他にも、列車に使われる鉄道標識や船舶に使われる航路標識といったものが存在します。

いずれも様式や設置基準が定められており、道路標識の場合は公安委員会や国土交通省、都道府県、NEXCOが設置しています。
主には文字や記号を使用しますが、音波や電波、光を使った標識というものも存在します。
例えば灯台も光を使った航路標識のひとつです。

標識は設置できる団体が決まっている

看板は定義の幅が非常に広く、屋外広告物に定められているものでも多岐にわたります。
屋内に設置するものも含めると、何らかの文字やイラスト、写真が使われているものはほとんど看板といっても過言ではありません。

標識は前述のとおり、設置できるのは特定の団体だけです。
もし勝手に自家製の標識を設置した場合は法律で罰せられるので、どうしても設置したい場合は当該地域を管轄する警察署に申請しましょう。

広告と標識の目的や設置基準、設置可能団体の違いについて見てきました。
お店の誘導看板と道路標識は違いますので、ご注意ください。